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かざしたてのぬくもりとキミという存在

こんなにも近くにいる
手を伸ばせばとどくくらい
近くに


離れてみると思わない?
きっとそう

あのころのすれ違い
嘘のように
消えてて


離れているときに想い出が
笑顔の仕草に染まる

近い時離れてて
遠いとき近い

お互いの言い訳と
お互いの言い分をぶつけて
お互いを蔑み合う
人にかけたことのないひどい言葉
消せないことば
なんでこんなにも
近くに感じるときほど遠い存在になって行くんだろう


大切な何かを失ってしまいそうな
大切なきみが消えてしまいそうな

答えて欲しい時に
違うことばばかり

話したくないあまり

ことばが荒くなり
自分が望む言葉を
相手に望んでしまう

近くにいたいのに
遠くに行きたい


離れていれば


優しさが増すのなら


想いの分遠く離れて

やさしくありたいと思うのに


こんなに遠く離れて近い存在


夕焼けに
真っ赤に染まる


夕焼けにかざしたては
なんだかきみの笑顔で満ちている

秦基博 /朝が来る前に