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nostalgic

 

10年以上ぶりの帰郷

コロナもありつつなんだけど

電車に乗るのも久しぶり

仕事終わりからの夜の電車に

少しばかり孤独を感じている。

 

故郷を離れもう大分たっている

そのせいかどこか故郷との距離が遠く思えていて

電車の中で

初めて福岡に足をつけた時と同じような

センチメンタルな気持ちに苛まれている。

 

 

2時間余りの電車の旅

夜の電車から見える景色は暗く

車のヘッドライト、電灯、踏切の点滅するあかりくらいしか見えなくて

あるはずのあの頃の風景も探すことはできなかった。

 

 

____帰郷__

 

 

20:30分到着

 

駅は子供の時に見ていたものでなく

こぎれいな無機質で大きなものに変わっていて

夜になると人通りが少ないこの街には

あまり溶け込めてないように思え

それもあってなおのこと

この街は自分のことなど忘れ去っているんだと

感じたりとかして.....

 

でもそれって自分のほうがだけどもね。

 

しばらく駅のホームで物思いにふけり

それからタクシーを拾い家に帰ることにした。

 

 

 

実家の近くから見る灯り

子供のころから見ているこの景色は

ずっと変わらない気がする。

「ただいま」って思える風景だね。

 

「ただいま。」

 

 

 

 

 

___散策___

 

 

久しぶりに、ううん、初めて両親と遅くまで話したよ。

昔のこと、これまでのこと、家族のこと。

そして初めて父親と枕を並べて眠った。

 

目覚めは8時半くらいかな

いつもよりも早く目が覚め

またしばらく話をして

それから昔過ごしていた周りを散策することにした。

 

 

 

 

通学路、遊び場、子供の時にいた風景

不思議なことにあの頃の匂い、色のままそこにあって

なんだか映画で見るような

自分の中から子供時代の自分が飛び出して

駆けまわってる姿がそこにあって

ちょっとなんて言っていいかわからない感情。

 

それがさほんとにタイムスリップしたかのように

変わらないんだよ、この場所が

 

 

 

すっごく帰ってこれなかったな所が

すっごくあの頃のままで

何十年も変わらないことに

両親と過ごしている時間と同じような気持ちを感じていて

なんだか申し訳なさと

なんだかありがたさと

うれしさと寂しさが交差していて

過ぎ去った時間を心の底から感じていて

ほんとnostalgic,sentimental

そんな感じなのです。

 

 

 

___風化___

 

故郷を離れ少し都会に住むと

町の変化は激しくて

この前なであったものはすぐに消え去って

なんだか振り返る暇さえないような感じです。

それが悪いことではないですけど

 

変わらないことに驚きではありますが

その分あたりは風化していて

建物自体がなくなっていたり、原っぱになっていたり

あの頃に遊んでいた幼馴染の住む家は無人になっていたりして

 

 

 

 

驚きを隠せません。

 

 

 

廃墟などに心惹かれる自分もいますが

それが自分の昔いたところとなると

「再生プログラム」みたいなやつで

復興したくなる団体の気持ちもわかったりしますが...

 

とにかく風化してしまった昔いた場所が

自分が心の奥にしまったあの頃の記憶で

それが手をかけないせいで今に至るように思えて

何とも言えない感じです。

 

 

人知れず咲く朝顔

この先に合ったはずの友人の家

いつも通ってたはずの道

変わらない通学路

友人の住んでいたアパート

戦後からあると聞いていたゴミ箱

人生の節目やら分岐点みたいな時に

体験するなにかは

これから起こり進んでいく何かと

交差する場所で

そういう意味では

今この時にこの場所にこれたことは

とても意味のあることだと思います。

 

たぶん今度訪れるときには

この風景はなくなっているのかもしてませんが

勇気とこれからに力を与えてくれる

場所であることは変わりありません、

 

sentimentalでnostalgicなこの場所は

これからも自分自身なんだなと

思いながら長いこと

記憶に記録する時間になりました。

 

 

 

忘れないでいようと思う自分と

 

 

 

変わらないである夕日