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きみかぼくかの話

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また会えるのなら
春の日の桜が咲くころ
公園とかにある桜が
七分咲きくらいの時
丘を上がった二人だけの
桜の木の下
そう決めている
.
もう何回目かな
出会えると信じて
この場所に訪れているのは
.
登り切る前の5段目あたりからどきどきして
君がいることを想像して
これは春が来る前の前触れの
胸が躍ることによく似ているんだよ
.
気づいてくれるかな
桜の木の下あなただけにわかる印
もしかすると
この季節に訪れたりして
そしてほほ笑んでくれてたりして
.
わたしはこの時期だけと決めている
想い出と出会いは丁度合わさった方が
桜の色の鮮やかさが増すと思うから
.
色濃くありたい
出会いも
それからも
.
.
あの頃の想いが色あせないなら
薄くやさしい桜の色を重ねていきたい
.
.
.
たぶんあと3回
想い出で重ねた色が
濁らないために
.
.
もう3回
春を待つあの時の気持ちでいるのは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Akira Kosemura - You